再生数を伸ばすために
タイトルはかなり釣りの要素を含んでいますが、今回のテーマはいまいち伸び悩んでいる歌ってみた動画と再生が1000以上になっている動画の違いです。とはいっても歌唱技術などに関しては私はまったくわからないので、あくまでアップロードされている動画の表面的な部分での考察になります。
以下では、再生が伸び悩んでいる動画と伸びている動画を比較して、伸び悩んでいる動画に主に何が足りないのか、という点を中心に書いてまいります。全体的に受験テクニック的な要素ですが、これらをやることで100再生は伸びなくても10再生くらいは増えると思います。ぜひ活用してみてください。
a.動画タイトルが足りない
投稿された動画はさまざまな形で紹介されます。例えばTwitterで動画を自分で紹介し、それがRTなどで拡散していく過程で見ている人が手にすることのできる情報はなんでしょうか。動画のアドレスとタイトルだけです。アドレスはニコニコ動画がつけるもので投稿者側では何もできませんが、タイトルは文字数制限の中で好きなようにつけることができます。ところが、伸び悩んでいる動画はタイトルが”○○歌ってみた”だけ、あるいは”中一が○○歌ってみた”のような抽象的なタイトルのことが多い状況です。まずタイトルの記載形式を決めてすぐに”誰が””何を””どうしたのか”が判るようにしてみてください。
そして一度タイトルのフォーマットを決めたらそれで統一しましょう。例えばいさじさんのマイリストを見ると判りますが、”てにをは”の変化はあるもののネタでわざと変えたもの以外は歌ってみた動画のタイトルが”曲名を歌ってみた[いさじ]”で統一されていることがわかります。同じように毎回表記することで統一感が出ますし、Twitterなどでタイトルが流れてきても判別しやすくなります。
さらに多くの方がやってしまっている失敗が”底辺が”とか”音痴が”といった自分の卑下する言葉をタイトルに入れてしまうことです。自分がそのタイトルを見て動画を見たくなるかどうか、ということを考えていただければわかると思いますが、そうした卑下した言葉がついている動画を開いてみようという方はあまりいません。気持ちとして付けたくなるのは判りますが、せっかくの作品を多くの方に見てもらいたいのでしたらそうした言葉をつけるのはやめたほうがよいと思います。
また、曲に関して誹謗になりかねないタイトルも避けましょう。例えばニコニコ動画初期に流行した”エアーマンが倒せない”などを歌うときに”いまさらエアーマンが倒せないを歌ってみた”のように”いまさら”をつけるというのが代表的な事例です。確かにニコニコ動画の歴史から見てだいぶ昔の曲かもしれませんが、名曲というのはいつまでも廃れることなく歌い継がれていくものであり、いつ歌われてもそれは”新しい”ものです。さらにこうしたタイトルをつけると歌唱力以前にタイトルでコメントが大荒れに荒れます。”いまさら”などといったタイトルはやめましょう。
最近増加しているのが、UNICODEで指定された絵文字を使用するケースです。確かにニコニコ動画上ではハートマークや傘マークなどは表示されますが、Googleで検索するとそこは省略されてしまいます。絵文字を使っている方は一度自分の動画の動画IDでGoogle検索してみると記号が消えているのが確認できます。毎週集計していると新着の順位が下に行けば行くほど絵文字の割合が増えていくことが判ります。目立たせたいという気持ちは判りますが、こうした機種依存文字や絵文字は使用しないことをお勧めします。
b.動画説明文が足りない
タイトルをきちんとして見に来てくれた方がいたとします。動画を見て歌声が好きだと思い、”ほかの動画も見てみよう”と思いました。さあ、動画説明文はどうなっていますか。”一生懸命歌いました!素敵な原曲はこちら!sm********”しか書いていなかったりしませんか?
動画説明文に最低限必要なものとしては以下の内容があります。
- 自分の作品をまとめたマイリストへのリンク
- ボカロ曲やUTAU曲の場合には原曲の動画ID
- アニソンなどの場合には原曲のタイトルやもともとの歌を歌っている人の名前、主題歌などとして使われたアニメのタイトル、作詞作曲者が著名であれば作詞作曲者の名前も
最近、user/*****をマイリストのかわりにリンクする人がいますが、そのページを携帯電話から表示すると投稿動画がサムネイル・タイトル・動画説明文の冒頭10文字強で表示され、PCからアクセスするユーザページはニコレポが一覧として表示されます。これはこれで便利なようですが、後述するマイリストへの説明文を実行した場合、それらは一発で出てこなくなりますので、やはり投稿動画はマイリストにまとめてマイリストへのリンク(mylist/*****)を張るようにしましょう。たまにmylist/#/*****やhttp://www.nicovideo.jp/my/mylist/#/*****を張っている人がいますが、これは自分しかアクセスできません。ほかの人がアクセスできるのはmylist/*****やhttp://www.nicovideo.jp/mylist/*****だけですので、ご注意ください。
c.タグが足りない
ニコニコ動画にはタグがあります。これを使用している人は多くいますが、意外なことに”歌ってみた”タグしか付いていない動画が多数あります。有志の方があとから投稿者名や曲名をタグに付けてくれるケースがありますが、残念なことに歌ってみたにはロックされていないタグをわざわざ消して回る方が少なからず存在します。そこで動画を投稿した際には投稿画面のタグ入力欄へ以下のタグを必ずいれるようにしましょう。そうすると自動的にロックされた状態で投稿されます。
- 歌ってみた
- 曲名
- 自分の名前
- ジャンル
最初の”歌ってみた”については、投稿時に必ず付けて下さい。
次の曲名ですが、これは大百科の記事ができているタグを入れてください。例えば、黒うさPの千本桜は”千本桜(黒うさP)”が統一タグです。千本桜の歌ってみたを好んで聞く人はこのタグで検索しますので、”千本桜”タグでは目に留まらない可能性が極めて高いです。
自分の名前は大百科に記事を作ってもらえたときに[百]の部分から詳細を見に行ってくれる人を期待してあらかじめ付けておきます。もし一般的な名詞を使用している場合には今の時点で”○○(歌い手)”としてしまう手もあります。
最後のジャンルですが、歌ってみたは膨大な世界なため、それぞれサブジャンルを示すタグがあります。おもなサブジャンルタグは以下の通りです。
- 合唱シリーズ
- 合唱シリーズ
- リレーシリーズ
- ボカロ
- ボカロオリジナルを歌ってみた
- UTAU
- UTAUオリジナルを歌ってみた
- アイドルマスター
- 歌ってみm@ster
- 東方
- 東方を歌ってみた
- アニソン
- アニソンを歌ってみた
- ゲーム音楽
- ゲーム音楽を歌ってみた
- マクロスF
- 歌ってみたマクロスF
- I’ve
- I’ve歌ってみた
- APヘタリア
- APヘタリア歌ってみた
- ラブライブ!
- ラブライブ!歌ってみたリンク
- 艦隊これくしょん-艦これ-
- 艦これ歌ってみたリンク
- 洋楽
- 洋楽を歌ってみた
- 英語
- 英語で歌ってみたリンク
- MAD動画
- MAD動画を歌ってみた
- 方言
- 方言で歌ってみたシリーズ
こうしたサブジャンルのタグをつけておくことで新しいランキングのもとではより注目されやすくなります。これはプレミアム会員用のカスタムランキングがタグごとに自由に作れるという仕様があるためで、例えば私は以下のようなタグでカスタムランキングを設定して、動向を追いかけています。
このように特定ジャンルの歌ってみた動画を追いかけている人に注目されやすくなりますので、サブジャンルタグはぜひ付けてみて下さい。それによって動画紹介系ニコ生で紹介されやすくなるというメリットもあります。
d.マイリストが足りない
マイリストを作られている方も最近増えてきていますが、単純にマイリストへ入れているだけの方が多いのが残念です。マイリストは動画説明文とは別の形でその曲に対する思いなどを入れられる場所で、マイリストを見ている視聴者は何か惹かれるところがあってそのマイリストを見ているので、ほかの動画も見てもらいたいという思いをぜひ説明文として、それぞれの動画に記載したほうがよいと思います。”この動画からマイクをコンデンサマイクにしました”のような思い出話でもよいと思います。
また、いくつかのジャンルを歌われている場合には、ジャンルごとにマイリストを分けるというのもよいと思います。先行事例としては、”ボカロオリジナルを歌ってみたマイリスト”と”ボカロ曲以外の歌ってみた”というわけ方が多く見られます。これだけ全盛となっているボカロ曲の歌ってみたではありますが、やはりアニソンなどの歌ってみたのほうが好きだという方もまだまだ根強くいらっしゃいますので、用途別としてこのような分け方をすると親切だと思います。それぞれのマイリストに対してはマイリスト自体の説明文からmylist/*****という表記でリンクを張っておけばよいと思います。
e.コンテンツツリーが足りない
ニコニコ動画にはコンテンツツリーという機能があります。二次創作などの親子関係を明示させるためのもので、実質的な二次創作に当たる歌ってみたの投稿時にはコンテンツツリーを利用して親動画を明示するのは正しい権利処理のために必要なことになります。親動画にすべき動画としては、例えばボカロ曲であれば、ボカロ曲はもちろん、第三者の作成したPVを使用している場合にはPVの指定も重要です。
こうした権利関係の処理のほかにコンテンツツリーにはもう一つ重要な側面があります。それは親動画のコンテンツツリーを確認するとそこから派生した動画が一覧で判るようになっているという点です。本来の意味としては、二次動画などの派生状況を確認するためにある機能なのですが、実はここから自分の好きな楽曲の派生動画を確認される方が少なからずいるという点が二次創作側には重要な観点となります。つまり、正しい権利処理を行うことで、コンテンツツリーからいままで見に来ていなかった視聴者を招き入れることが出来る可能性がある、ということになります。このメリットに気がついている方は意外と少ないようです。コンテンツツリーを使用していない方も多々見受けられますが、元の楽曲を作られた方に対する敬意を示す重要な行為であるとともに自分にとってもメリットのある行為となりますので、過去の動画にさかのぼって、ぜひともコンテンツツリーの設定を強く推奨いたします。
以上となります。歌ってみた動画がいろいろな人の目に触れて、より多くの人に愛されていく一助となればうれしいです。